スケアリー・アパートメント

新たな生活を夢見て大都会にやってきた家族を襲う恐怖。明るい未来に向かって生活を始めるため彼らが選んだ場所（家）に、もしも過去に繋がる因縁があったら…。大ヒット映画「死霊館」シリーズを彷彿とさせるお化け屋敷ホラーの演出に加え、日本でも観客を恐怖に陥れた『残穢―住んではいけない部屋―』のようにジワジワと襲い掛かる心理描写がスパニッシュホラーとして昇華された本作。あなたが住んでいる家が“あなただけのもの”であるとは限らない。真実の先にある、予定調和を許さない驚愕のラストは必見！

監督は、ジャンルムービーの世界的祭典＜シッチェス・カタロニア国際映画祭＞で観客賞を受賞するなど国内外から高い評価を受ける期待の新鋭アルベルト・ピント。スペイン語圏の映画界から世界へ羽ばたいたギレルモ・デル・トロ製作の『永遠のこどもたち』『MAMA』のスタッフを従え実話にインスパイアされて描かれた本作は、公開前から大きな話題を呼び、本国で週末興行収入ランキング初登場第3位、4週連続ベスト10入の大ヒットを記録。『永遠のこどもたち』から『ジュラシック・ワールド/炎の王国』へと羽ばたいたJ・A・バヨナ、『MAMA』から『IT/イット“それ”が見えたら、終わり。』の大ヒットを導いたアンディ・ムスキエティらに続き、今やハリウッドが最も注目するスペイン人監督の一人となった。

より良い生活を求めて、田舎町から大都会マドリードの洒落たアパートメントに越してきたオルメド家。
新生活に心躍らせる両親を尻目に、子どもたちはどこか不穏な空気を感じ取っていた。
故郷の恋人と離れ傷心の長女アンパロは、両親がローン返済のために共働きを決めたことで家のことをすべて押し付けられ、自分の夢を追うことさえできず、ふさぎこんでいた。更に、自由奔放に動き回る末っ子のラファエル、都会の生活に馴染めず部屋に引きこもる兄ペペ、「この家には、ほかに誰か住んでいる」と不可解な言葉を口にする認知症の祖父たちの世話に忙殺される日々の中、彼女が最初に感じた不穏な空気はますます濃くなっていくように感じられた。
そんなある日、ラファエルがアパートの中で忽然と姿を消す。それは、一家が夢に見た大都会での新生活を悪夢へと塗り替える恐ろしい日々の、ほんの始まりに過ぎなかった―。