
今日からできる疲れ目予防とストレッチ
ゲームをプレイしていると、ついつい集中して目が疲れてしまいがちです。この記事では疲れ目にお悩みのゲーマーに向けて、目への負担をできるかぎり抑えるための方法や、目が疲れたときに試したいストレッチをご紹介します。
ゲームが目に与える影響
よくゲームをプレイする方にありがちな「目が疲れる」という悩み。その対策を考える前提として、まずはゲームが目に与える影響について確認しておきましょう。
夢中になって画面を凝視することで 目が乾燥する
ゲームをプレイすると目が疲れる理由として、もっとも代表的とも言えるのが、目の乾燥です。 私たちの目は、常に表面が涙で潤っています。「涙腺」と呼ばれる器官から出た涙を、まばたきによって目の表面に行き渡らせ、膜を作る……という仕組みです。 まばたきは基本的に、私たちの意思とは関係なく行われます。まばたきする回数は、1分間に20回ほどです。しかしゲームをしているときには、モニターなどを凝視することになるため、その1/3~1/4程度までまばたきの頻度が下がってしまいます。 その結果として目の表面が乾燥し、目の疲れや、「ごろごろ」とした違和感が生まれてしまうのです。
ピント調節機能全開で 目の筋肉が疲れる
目には「水晶体」と呼ばれるカメラのレンズのようなものがあり、「毛様体筋」という筋肉によって引っ張ったり緩めたりすることで、ピントを合わせています。近くを見るときは毛様体筋が緊張し、遠くを見る時は弛緩するイメージです。 ゲームをプレイするときには、比較的近い距離、かつ同じ距離で画面を見続けることになります。この間、毛様体筋は常に緊張した状態となっているため、長時間ゲームを続けていると筋肉疲労が起きてしまうのです。
今日からできる! 3つの疲れ目対策
ゲームが目に与える影響を確認したところで、続いては、その対策についてご紹介します。
具体的な方法は、大きく分けて3つです。
対策1:目の乾燥を防ぐ
1つ目の対策は、目の乾燥を防ぐことです。 ゲームをプレイする以上、まばたきの回数が減ってしまうことは避けられません。その前提のもと、どうすれば乾燥を抑えられるのかを考えていきましょう。 簡単にできる方法として挙げられるのが、目薬(点眼薬)を指すことです。目の乾燥ケアを謳っている目薬のほか、最近ではパソコンやスマートフォンを長時間使用したあとに指すことを想定したものも販売されています。よくゲームをプレイする方は、目薬を1つ用意しておくのがおすすめです。 また、エアコンを付ける場合には、風向きを調整して風が直接当たらないようにしておきましょう。目に風が入ることも、乾燥の原因になってしまいます。

対策2:定期的に休憩をはさむ
2つ目の対策は、ゲームをプレイするときにこまめに休憩を取ることです。
よく言われる目安としては、「1時間ゲームをしたら15分休憩」というものがあります。それでもゲームを中断したくない場合でも、最低限、目の疲れを感じた時点で休憩をはさみたいところです。
休憩中には、できるだけテレビやスマートフォンなどの画面を見ないようにしましょう。ゲームを最大限楽しむためにも、後述するストレッチなどをして過ごすのが理想的です。
その他、外の景色など、遠くをぼんやりと眺めながら休憩するのも良いでしょう。緊張状態が続いていた毛様体筋を休ませ、疲れ目を予防する効果が期待できます。

対策3:画面の高さや距離を調整する
3つ目の対策は、ゲームを映すモニターの高さや距離を調整することです。 高さ・距離が合っていない画面を凝視しつづけると、前述した目の乾燥や筋肉疲労が起こりやすくなってしまいます。まずは、心持ち遠く感じるところまで画面の距離を離すところからはじめてみましょう。 高さに関しては、画面をほんの少し見下ろす程度に調整するのがおすすめ。目線とモニター上部の縁が、ほぼ同じ高さになるようなイメージです。モニター自体を動かすのが難しい場合には、椅子やクッションなどで高さを調整する選択肢もあります。

疲れ目への効果が期待できるストレッチ
「ゲームが楽しくてやめられない!でも疲れ目はつらい!」……そんなあなたには、疲れ目への効果が期待できるストレッチがおすすめです。
疲れ目をほぐすストレッチ
はじめにご紹介するのは、「寄り目」を使ったストレッチです。具体的な手順を見ていきましょう。
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目から30~40cmほどの位置に片手の人差し指を立てる
- 立てた指をぼんやりと見つめながら、指をゆっくりと顔に近づけていく
(寄り目になっていく) - 目のピントが合わなくなるまで指が近づいたら、指を同じ速度で離す

この1~3のセットを10回ほど繰り返すことで、疲れ目をやわらげる効果が期待できます。
続いて、毛様体筋をケアするためのストレッチをご紹介します。
- 遠くにあるものをぼんやりと見つめる
- 視線を手元に戻し、目のピントを合わせる
- 遠くのもの・近くのものを交互に見るこの過程を10セットほど繰り返すと、毛様体筋がほぐれ、目のピントが合わせやすくなる効果が期待できます。

遠くのもの・近くのものを交互に見るこの過程を10セットほど繰り返すと、毛様体筋がほぐれ、目のピントが合わせやすくなる効果が期待できます。
最後に、目をグルグルと動かすことで疲れ目の改善を狙うストレッチをご紹介します。
- 目の筋肉を引っ張るような感覚で、目を上下左右に動かす
(上、下、左、右……と、周囲を見回すようなイメージ) - 同じように、目を斜めに動かす。
斜め左上、斜め右下、斜め右上、斜め左下……と動かして、毛様体筋を刺激することを意識する

疲れ目対策をしてゲームを楽しもう
今テーマの関係上、今回の特集ではどうしても「ゲームは目に悪いものだ」という印象を受けてしまうかもしれません。しかし、「これから疲れ目対策を意識すれば、今まで以上に快適にゲームをプレイできる」と考えれば、あまりストレスなく対策に取り組めるはずです。
皆さんもぜひこの機会に、ゲームをプレイする際の疲れ目対策を心がけてみてはいかがでしょうか。適度な休憩をはさんで無理をしないことを意識すれば、目を大切にしながらゲームを楽しめるかもしれません。